ボアホールカメラ検層
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ボアホールカメラ検層について
「ボアホールカメラ検層」とは、ボーリング孔の内部に小型のCCDカメラを入れた測定器(プローブ)を挿入し、孔壁の360度展開画像を取得する地盤調査の手法です。カメラに収録された映像により、実際に目で見るように地層の様子を観察できます。ここでは株式会社アジアジオがご提供する、ボアホールカメラ検層についてご説明いたします。
「ボアホールカメラ検層」とは?
一般的なボーリング調査では、地面に円筒状の孔を掘ってボーリングコアを採取し、地盤状況を調べます。直接地質を調べることができるため、大きな建築工事の現場では、事前調査として行われることの多い方法です。
しかし、地上に取り出したボーリングコアは、地中にあった時の状態と全く同じではありません。掘削時にかかった力や取り出した際の応力開放により、亀裂が生じているケースもあります。
「ボアホールカメラ」を使った検層は、ボーリング孔壁の状態を、まるで自分の目で直接確認しているかのように、360度展開画像として観察できる技術です。このカメラで収録された画像からは、岩盤の不連続面の走向や傾斜を正確に求められます。
さらに、画像解析で得られた不連続面のデータをステレオネットに投影し、岩盤の状態や特徴、亀裂の密度などを把握することも可能です。
測定方法
測定は、ボーリング孔内に360度全方位ミラーとCCDカメラ装置、照明装置が内蔵されたプローブをゆっくりと挿入し、孔壁の状況を1~2mm間隔で連続撮影します。撮影した画像は、プローブの深度、方位などの姿勢情報とともに測定器本体のメモリー装置に収録され、専用ソフトウェアによって画像出力、不連続面解析を行います。データに収録される方位は、ゾンデに内蔵されたフラックスゲート型磁気センサーによって、プローブの回転に伴う方位を自動的に補正された方位角度です。
水位より上でも水位以下でも測定は可能ですが、孔内水が濁っている場合には、できるだけ清水置換した後、沈殿剤を投入後一晩置いた後に測定することが鮮明な画像を撮影するためには必要です。測定可能なボーリング孔の孔径は66mm~100mmです。鉛直孔以外にも水平孔、傾斜孔の場合でも測定は可能ですが、鉛直孔に比べて孔壁の状態が、より良好である必要があります。
鉛直孔や角度の大きな傾斜孔ではプローブをゆっくりと降下させながら測定を行います。水平孔の場合は孔奥までプローブを押し込んだ後、プローブを一定速度で引き出しながら測定を行います。また、水平孔での測定では孔内に挿入したプローブが崩壊した岩片等によりジャミングを起こすリスクが高く、孔壁が脆弱である場合には透明なアクリル管を挿入して孔壁を保護してから測定を行うこともあります。
解析方法
亀裂の読取り
撮影された孔壁の360°展開画像の亀裂をサインカーブでフィッティングし、走向傾斜を読み取ります。走向傾斜の読取に際しては、測定した地域によって異なる偏角補正を行い、磁北ではなく真北が基準になります。
360°展開画像の右横に示された文字は、区列の走向・傾斜を示します。
ステレオネットに投影
360°展開画像で読み取った亀裂の走向傾斜の情報をステレオネットに投影します。360°展開画像に現れた1つの亀裂面はボーリングコアをイメージした円柱を斜めに横切る青い楕円で表されます。この楕円の下半分に接する半球の内壁に、亀裂の走向傾斜を表す点Pをプロットします。この半球を真上から見たときの円に点Pを投影します。この円に点Pを投影したものがステレオネット図となります。
測定事例
観察画像例
岩盤不連続面の観察画像
ダム・砂防堰堤コンクリートの観察画像
砂防堰堤コンクリートと基礎岩盤境界部の観察画像
亀裂・空隙が発達した砂防堰堤コンクリートの観察画像
岩盤内の空洞観察画像
グラウト後 充填状況の観察画像
「ボアホールカメラ検層」もアジアジオにおまかせください
「ボアホールカメラ検層」とは、小型のCCDカメラを測定器(プローブ)に入れてボーリング孔に挿入し、360度展開画像を取得する地盤調査の手法です。自分の目で見ているかのように、孔壁の地層を確認できます。
アジアジオの強みは、長年の経験と実績で培った技術力、そして精度の高い調査能力と分析力です。ご相談から事前調査、データの解析、お客様へのご説明まで、すべて自社で責任を持って行います。「ボアホールカメラ検層」についてご不明な点がありましたら、お気軽に当社までお問い合わせください。